
夕方から3時間くらいかけてりんの機嫌をうかがいながらゆっくりと作った、最近日が長くなってきたせいか暖かくなってきたせいか・・・・以前ほど日暮れ時に淋しくならなくなったな。
フライは卵と小麦粉は使わないで米粉を使い、パン粉はセモリナ粉のパンで作り揚げ油は新鮮な物を使います、いつも書いているけどりんのアレルギー対策です。
そして手間のかかるフライを作る時はのんびりした気分の時、何となく特別な気分の時。
あせるとせっかくのご馳走がごちゃごちゃの味になって腹に流し込まれてしまうような気がするので。
丁寧に皿を出し飲み物と箸を準備してフライがあがるのを待つ、テーブルの真ん中にソースの瓶を置いて。
シュワシュワと良い香りであがったフライにたっぷりとソースをかけてキャベツの千切りと一緒にもしゃもしゃと食べる・・・・フライにソースって私の中で昭和のご馳走なのだ、だからいつも父の事を思い出す。
今日はニイナは遅くに帰ったので夕飯はりんと二人で食べた、丁寧に作った夕飯を気分良く食べていたのだが気が付くとりんも私も粉まみれだった・・・・ふと時計を見ると8時前、そっか必死に作っていたのだな〜私は・・・っと粉まみれの黒いスカートをじっと眺めたその瞬間はっと我に帰ったのだった。
私はいつもりんに淋しい思いをさせてはいけないから私が楽しく過ごそうと自分に言い聞かせている節がある、一生懸命な事にその時は気がつかなくてある瞬間はっと我にかえる事が最近良くある。
夜眠る前、布団の中でジーっと自分のおでこの奥の方や胸の奥の方に意識をやってみる・・・・そうするとちょうど高校生くらいの、自分が全部自分の物だったような頃の感覚をふと思い出し「そっか私は私なんだ」と我に帰りすーっと気持ちが安らいだのだった。
何でも出来そうな、何処へでも行けそうな・・・・そんな感覚。
これから春に向けてどんどん暖かくなっていくな〜、嬉しいな。
これから私は何処にむかって歩いていくのだろう。
風呂上りダイニングを通り和室に行くとフワーっとソースの香りが家中に広がって残っていた、白いランニングシャツで夏の甲子園を見ている父の姿が脳裏に浮かび時代の何処に自分がいるのか一瞬わからなくなった。
「今は父はもういなくって、私には一歳になる娘がいるのだよ」と自分にしっかりと叩き込む。
これから私は何処に向って歩いて行くのだろう?











































